日本各地で、今年も台風や洪水など多くの水害が発生しました。被害にあわれた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

 

さて、水害などの自然災害の被害は軽微であっても、少なからずマイホームには痛みが生じているはずです。そのような場合、物件の売却にどのような影響が出るのでしょうか? 

 

今回は、水害などの被害にあった物件を売却する際のポイントについて、ホームインスペクションで有名なさくら事務所の不動産コンサルタントである田中歩(たなか・あゆみ)さんに伺いました。

 

──水害にあった物件を売却する場合、どのような点に気をつければよいでしょうか?

 

「まず大切なのは、水害などの被害にあったことを隠さないことです。水害や火災といったネガティブな情報を、売主は不動産を売却する際に添付する、『告知書』に明記しなければなりません。もし、そのようなことを伝えなければ、のちにトラブルに発展する可能性があります。

 

大切なのは、買主が水害などの被害にあったことを知り、その対策を取れるようにしてあげることです。例えば買主は、過去に水害にあったという情報を知ることで、適切な保険に入ることもできるでしょう。

 

また、不動産の仲介業者はほぼ必ず、地方自治体が被災された方の申告をもとに公表している『浸水履歴』を調べていますし、ハザードマップなどもチェックしていますが、実際に水害にあったかどうかは、所有者本人からの申告があってしかるべきですし、後日、近隣の方から知らされたということでは問題になりかねないのです」

 

──売主側として、その他に何かできることはあるでしょうか?

 

「床下浸水などの被害を受けた場合、床下の木材を速やかに乾燥させる必要があります。そこで床下の木材に含まれている水分の量を『含水計』という装置で測ることにより、安全性をチェックすることができます。

 

例えば水分の量が少なければ、床下の木材は乾燥しており、安全だと言えるわけですね。これをホームインスペクション(住宅診断)というサービスのなかで行ってくれる会社もあります。

 

しかし、このような調査を売主側で行い、結果を買主側に報告しても、あまり安心感にはつながりません。ですから、売主側としては買主側に調査を行うようにお勧めし、その調査に協力するという姿勢がよいでしょう」

 

 

田中さんによれば、やはり買主は、自分が選定した調査会社が調べたデータでなければ、完全には信頼できないと思うものです……ということでした。水害などの被害を受けた不動産をお持ちの読者の皆さんは、ぜひ参考にしてくださいね。

 

 

 

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《取材協力》

株式会社さくら事務所

不動産コンサルタント 田中歩さん

・NPO法人日本ホームインスペクターズ協会理事/公認ホームインスペクター

・宅地建物取引士

・公認不動産コンサルティングマスター

・国家資格1級ファイナンシャル・プランニング技能士

 

公式サイト:https://www.sakurajimusyo.com/

 

 

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