法務局は「不動産登記」という制度を使って、不動産情報を管理しています。不動産登記の情報をチェックすると、建物の「種類」という項目がありますが、この欄に「住宅」ではなく「共同住宅」や「店舗」といった記載があると、住宅ローンを利用できないことも。

 

住宅ローンが利用できなければ、不動産を売却する際、買い手が限定されてしまいますから、売却価格にも影響しそうで心配になりますよね。

 

そこで今回は、この「建物の種類」について、ホームインスペクションで有名なさくら事務所の不動産コンサルタントである田中歩(たなか・あゆみ)さんに伺いました。

 

──登記上の「建物の種類」によって、住宅ローンが使えないこともあるそうですが・・・

 

「そうですね。ただ、その扱いは金融機関が販売している『住宅ローン』の内容次第という面があります。まずは金融機関に、その物件で『住宅ローン』が使えるかどうか相談してみるといいでしょう。

 

また、店舗の上に住宅がある建物もよく見かけますが、住宅として使用している面積が過半を占めていれば、住宅ローンを使える場合が多いです。また賃貸併用住宅として、自宅と賃貸に出す部屋を組み合わせた物件もありますが、これも住宅として使用する面積が半分以上あれば、原則として住宅ローンが使えるでしょう」

 

──登記上の「建物の種類」を変更することはできるのでしょうか?

 

「それは例えば、店舗や倉庫など居宅以外の建物をリノベーションして、住宅にする場合が考えられますね。その物件の床面積が100m2以上であれば、自治体に建築基準法上の建築確認申請を行い、チェックを受ける必要があります。

 

100m2以下であれば、この申請は不要になります。このような用途を変更する改築は、建築士に依頼すれば、基準を満たすように設計してくれます」

 

──その後の手続きはどうなるのでしょう?

 

「100m2以下であれば特に建築確認申請は必要ありませんから、改築後は土地家屋調査士に依頼し、登記上の建物の用途変更をしてもらいます。費用は数万円くらいでしょう。

 

一方、100m2以上であれば、建築士による建築確認申請が別途必要となります。さらに、もし改築前の建物に建築確認の『検査済証』がなかった場合、建築士に『検査済証』に代わる改築前の建物の調査・書類作成を依頼する必要がありますから、かなりの金額がかかります」

 

 

 

なお、田中さんによれば、建築基準法上の建築確認申請の要件については近いうちに緩和され、床面積が200m2以上の建物で必要になる、ということでした。不動産をお持ちの皆さんは、ぜひ参考にしてくださいね。

 

 

 

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《取材協力》

株式会社さくら事務所

不動産コンサルタント 田中歩さん

・NPO法人日本ホームインスペクターズ協会理事/公認ホームインスペクター

・宅地建物取引士

・公認不動産コンサルティングマスター

・国家資格1級ファイナンシャル・プランニング技能士

 

公式サイト:https://www.sakurajimusyo.com/

 

 

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