不動産売却に関するさまざまな疑問に、複数の物件を所有・賃貸し、売却のご経験も複数回ある現役大家さんの船藤さんが答えるQ&A企画の第3回。今回は「早期売却のコツ」についての疑問に回答していただきました。

質問:自宅を早期に売却するための方策やコツなどがあれば教えてください

近々、自宅の住み替えを予定しています。そのためには現在所有する自宅を売却して、その後の残金を新居購入の頭金にするつもりです。新居の購入時期はほぼ決まっていて自宅を予定通りできるだけスムーズに売却できるかどうかが悩ましいところです。リフォームをするとよいと聞いたことがありますが、頭金用の資金もなるべく多く残しておきたいので売却にかかる出費を控えたいと考えています。早期売却する方法やコツのようなものってありますか?

 

回答:仲介会社選びと併行して、まずは情報と室内の整理に取り掛かりましょう

次に購入したい物件がすでに決まっているということであれば、購入までに残された時間はできる限り有効に使いたいですよね。まずは売却を任せる仲介会社を選ぶことから始めるのは言うまでもないのですが、これと併行してすぐにでもスタートできることをお教えします。

 

まずは「ご自宅に関する情報を整理すること」です。簡単に言えばアピールポイントをまとめておく、ということでしょうか。分譲マンションであれば管理状態がよい(管理組合が機能している)ことや修繕積立金が十分に積まれており、大規模修繕時に臨時徴収の予定もないことなどは大きなアピールになります。戸建て住宅であれば、シロアリ対策、外壁などの定期修繕がなされていること、近隣とのトラブルがないこと、自治会組織がほどよく機能していることなどが購入者の知りたい情報です。こういった購入者にとって安心できる情報を早いうちからまとめておければ売却がスムーズにいく可能性も高くなるはずです。

 

これらの情報は仲介会社と共有しておくことで、仲介会社もご質問者さんのご自宅の魅力を前面に押し出した宣伝活動がしやすくなります。また、建物や設備の修繕履歴や交換履歴も購入者にとっての安心材料になりますから、できるだけ詳細に書き出しておきたいですね。

印象アップのためには室内外のクリーニングは必須です!

次に「売却物件の印象をよくすること」です。売却前にリフォームを行うことをすすめられる話をよく耳にしますが、今回は売却益を少しでも残しておきたい、ということもご質問者さんのテーマのひとつですからリフォームに代わる施策を実施したいところです。できるだけ費用を掛けずに建物や室内の印象アップをさせたいのなら室内外のクリーニングをプロに依頼することをおすすめします。

 

特に水回り(キッチン、バス、トイレ、洗面台)などは生活感がダイレクトに伝わるので手をかけてでもすっきりときれいにしておきましょう。特に換気扇の油汚れのクリーニングは必須です。また、猫や室内犬を飼育している場合、入居している本人は気づきにくいのですが部屋内にペット臭が染みついていることがあります。こういった生活臭は第三者に確認してもらい早期に処理したいものです。

積極的にオープンハウス、オープンルームをやってみよう

また、実際の売却活動でよく行われるものに「オープンハウス」「オープンルーム」というものがあります。これは空室、あるいは部屋に家具などをそのままにした状態で希望者に内見してもらうというものです。家具は片づけなくてもよいですが、とはいってもできるだけきれいな状態を見てもらうのが理想ですから、先にお話しした室内クリーニングや荷物の整理を済ませた後で行うのがベターです。内見者の反応が聞き取れれば、これがその後の売却するための改善ポイントとしても役立ちますから、ぜひとも実施されることをおすすめします。

売却の提案が豊富な仲介会社選びが早期売却のカギ

これまでお話ししたようなことは売却査定を依頼した仲介会社各社から提案されるものですが、万が一提案がされないと、売り主さん自ら売却の方策を決めるといった全くの手探り状態から売却をスタートさせなくてはなりません。「早期売却」のためにはやはり、信頼のおける仲介会社選びはなによりも重要なポイントだということですね。

 

 

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プロフィール

 

 

船藤 了(ふなとう りょう)

1965年生まれ。大手賃貸情報会社に勤務する傍ら賃貸業を始め、都内及び近郊に3棟のマンションをはじめ事務所、店舗、戸建てなどを複数所有・賃貸する現役大家。
入居者のニーズに合わせたリフォームやリノベーションを得意とし、クロス交換やフロアの張替えから便器や洗面台の設置交換に至るまで自分自身でも積極的に腕を振るう。趣味はフルマラソンでベストタイムは2時間53分。月間400-500km走行トレーニングを日々行いつつ、マラソンも賃貸経営上のトラブル解決も目指すは「最速」が信条。

 

Q2.相続したアパートを売却するか経営するかは、どうやって決めればよい?

Q1.相続した家を売却するには?